前回の記事では、
リファレンス集めは
上流工程の意思決定を支える材料
になる、という話をしました。
では、その材料を使って
どのように仮説を導いていくのでしょうか。
大きく分けて、
次の4つのステップで考えることが多いです。
では順番に見ていきましょう。
—
① 事例収集
最初のステップは、
リファレンスとなる事例を幅広く集めることです。
この段階では
「このデザインが好きかどうか」
ではなく
どんな構造になっているのか
どんな考え方で作られていそうか
という視点で観察していきます。
例えば、
・どんな情報がトップに配置されているのか
・どんなメッセージが強調されているのか
・どんなユーザーを想定していそうか
などを見ていくと、
単なる見た目以上に
サイトの設計思想が見えてくることがあります。
—
② 共通点を見つける
次に、複数のリファレンスを見比べながら
共通している構造やパターンを探します。
・同じような情報構造が多い
・似たようなメッセージの出し方をしている
・同じようなトーンでデザインされている
といった共通点が見えてくることがあります。
この段階で大切なのは、
なぜこの構造がよく使われているのか
という視点で整理することです。
—
③ なぜそうなっているのかを考える
共通構造が見えてきたら、
次は
“なぜそれが選ばれているのか”
を考えていきます。
例えば、
・誰に向けた情報なのか
・どんな課題を解決しようとしているのか
・どんな価値を伝えたいのか
といった視点で整理していくと、
そのデザインが
どんな目的のもとに作られているのか
が見えてきます。
ここで初めて、リファレンスが
「単なる参考デザイン」ではなく
思考材料になる瞬間が生まれます。
—
④ 仮説化
最後に、
ここまで整理した内容をもとに
今回のプロジェクトに対する仮説
を立てていきます。
例えば、
・今回のサイトでは○○を優先するべきではないか
・ユーザーは○○を求めているのではないか
・この情報設計が有効なのではないか
といった形で、
プロジェクトの方向性となる前提
を整理していきます。
この仮説は、
必ずしも正しいとは限りません。
ですが、
判断の前提が共有されることで、
その後のデザインの議論が
とても進めやすくなります。