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辻 竜二

デザイン工程の思考プロセス解説(リファレンス編)

BrandingデザインTips

こんにちは、commono株式会社Webデザイナーの辻です!

この記事では、実際のクライアントワークの流れを数回に分けて、その思考プロセスを言語化していくシリーズとして書いていきます。

今回は第一弾として「リファレンス編」と題して、掘り下げていこうと思います。拙筆ですが最後までお付き合いいただけますと幸いです。

はじめに

「リファレンス」という言葉を聞いた時に、皆さんはどんなものをイメージしますか?

おそらくPinterestやDribbbleのような、「デザインの見た目の参考」になるデザインやグラフィックを探せるツールを想像する方が多いのではないでしょうか。

もちろんそれらも意味合いとして間違いではありません、

ですが、私たちにとってリファレンスは、そのさらに前の工程の役割と考えています。

ではどういうものなのか解説していきます。

リファレンス集め = 上流工程

結論から書くと、リファレンスは、

「方向性を決めたあとに集めるもの」ではなく、
「方向性を決めるために集めるもの」と考えています。

制作に入る前に「何をつくるか」を決めるフェーズ。
つまり上流工程ということですね!

厳密にはもっと細かいプロセスがありますが、
デザインの上流工程大きく分けると

○ ヒアリング・要求分析
(クライアントの課題や要望を整理する工程)

○ 課題定義 / 要件定義
(解決すべき問題と、デザインに求められる条件を明確にする工程)

○ 仮説立て
(「こうすれば課題が解決できそう」という方向性を立てる工程)

○ 基本設計
(画面構成や機能、体験の骨格を設計する工程)

のプロセスに分けられると考えています。リファレンス集めは、その中の仮説立てを補強し、上流工程の精度をより高めるための役割を持つと言えます。

さらに仮説立てのプロセスをもう少しブレイクダウンしていくと、以下の3つに分類できると考えます。

①思想・スタンスのリファレンス (なぜ)
→ブランドの姿勢
→世界観
→言葉のトーン

②構造・体験設計のリファレンス (どのように)
→情報の設計
→UI設計(ユーザーが操作する画面や導線の設計)
→体験の組み立て

③表層表現のリファレンス (何を?)
→デザイントンマナ(色・書体・レイアウトなど、デザインの統一ルール)
→グラフィック
→写真

世間一般的な「リファレンス」は③の表層表現のリファレンスを指すことが多いのではないかと思われますが、単にデザインの見た目の参考や引き出しを増やすためだけではなく、さらに①②のような、もっと前の工程にも役割を持つものだと考えています。

では、そもそもなぜ上流工程でリファレンスを集めるのか、次で説明します。

上流工程でリファレンス集めを行う意味

どうしてここまでリファレンスを細かく分解して集めるか、理由はデザインの正解を探すためではなく、

デザインの方向性を判断した理由を、「なぜこの判断に至ったのか」まで含めて言語化し、クライアントやクリエイティブチームと共有できる状態にするため。

と考えています。

もし、上流工程でリファレンス集めを行わずにデザインを進めた場合、方向性の判断基準はできあがったアウトプットそのものに限定されてしまい、「このデザインは好きか」「直感的に良さそうか」といった感覚的な判断に依りがちになります。

すると、
なぜそのデザインに至ったのか?
どの課題に対する解決策なのか?
といった背景が共有されにくくなり、クライアントやクリエイティブチームの間で認識のズレが生じてしまう原因になります。そうなってしまうと、時間をかけて作り込んだデザインに何度も手戻りが発生し、効率も非常に悪くなってしまいます。

クライアントワークにおいて、デザインの判断はどうしても主観的に見えやすくなってしまうものだと思います。

しかし、上流工程の段階でリファレンスを用いて思考を整理しておくことで、

「なんとなく良さそうだから」ではなく、
「課題に対して、こういう仮説を立て、その根拠としてこのリファレンスを参照している」という説明が可能になります。

その結果、見た目の良し悪しではなく、
課題解決にどうアプローチしていくかを建設的に話し合える状態をつくることができます。

また、プロジェクトメンバー間で認識のズレが起きにくくなるメリットもあります。

このような上流工程の設計は、コモノのブランディングの特徴でもあります。もしコモノのブランド設計や制作プロセスに興味を持っていただけましたら、BRANDページでも詳しく紹介しておりますので、ぜひこちらもあわせてご覧いただけますと嬉しいです!

 

Branding

 

おわりに

ここまで読んでくださってありがとうございます!

今回は私の考える「リファレンス」について言語化してみました。

業務でも実際によく使用している表層表現のリファレンス集めに役立つツール群など、またあらためて別記事でご紹介しようと思います。

もし制作事例に興味を持っていただけましたら、ぜひWORKもご覧ください!

Works

それではまた。

 

Written by

辻 竜二 Ryuji Tsuji

designer

札幌市出身、2016年3月に北海道芸術デザイン専門学校卒業。
映像制作会社、広告代理店勤務を経て2020年1月入社。
Webデザイン・ECオペレーターをメインに、映像制作、CGモデリング、DTPなど、クリエイティブ全般の業務に広く携わらせていただいています。

Q1. commonoに参加した理由
きっかけは知人の紹介です。"ブランディング"というクリエイティブの手法に縛られずに企業の課題解決に取り組む姿勢に魅力を感じ、デザインに関わる様々な経験を積めると感じ入社させていただきました。
Q2. わたしの偏愛
白黒の動物が好きでグッズ収集をしています。
Q3. 今後commonoというフィールドでやりたいこと
北海道のクリエイティブの価値を高めていくため、たくさんの人に愛されるブランディングのため、コモノの一員として日々自分がすべきことを考え努力していきたいです。

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